戦場のヴァルキュリア3 誰がための銃瘡

クリエイターズインタビュー

第1回 / 第2回 / 第3回

OVA化が発表され、2011年春に展開を予定している「戦場のヴァルキュリア3 誰がための銃瘡」。監督・近藤信宏氏、脚本・大野木寛氏と原作ゲームプロデューサー・本山真二氏へのスペシャルインタビュー第2回はストーリーについて語っていただきました。OVAで語られる内容とは?

――アニメーションはオリジナルストーリーなのでしょうか?

本山:ゲームの一期間を切り取ったオリジナルストーリーです。ゲーム中のここからここまでの間で、この設定は明かして大丈夫です、これは駄目です。という部分を提示させて頂いて作っていただきました。

――本作の見どころはどこになるのでしょうか?

近藤:戦車です。

本山:お二人とも戦車マニアなんです。

近藤大野木(ハモッて):いや、マニアって程じゃないです(笑)。

戦場のヴァルキュリア3 誰がための銃瘡メインビジュアル

近藤:戦場感を出したい、ハードな方向に持っていきたいというのがありまして、これはセガからのリクエストでもあったのですが。

大野木:そうですね戦い方とか、戦場の雰囲気を出したいということが根底にありました。

――TVアニメシリーズ「戦場のヴァルキュリア」では、ロマンスが重要な要素でしたが。

近藤:今作はロマンスがどうというよりはオイルと泥にまみれた作品です。

本山:TVアニメは新しい方々にも知っていただきたいという意図がありまして、小隊を描く際に日常をクローズアップするならば、そこには友情や恋愛模様があるだろうということで作られていた面もあるのですが、今回は特に『戦場のヴァルキュリア』シリーズをすでに遊ばれた方に見てもらいたいと思っています。なんだかんだでゲームを遊ばれるユーザーさんは男性が多いので、その方たちに満足してもらえるような描写、ゲームでは表現し辛い描写もアニメならできるという点が沢山あるので、そこは、近藤さんと大野木さんに是非是非揉んでもらいたいとお願いしています。

――具体的には?

本山:戦車の描写や戦い方もそうですし、そもそもヴァルキュリアはリアル一辺倒でやっているわけではないので、言ってしまえばいろいろ嘘をついているんです。そこの嘘のつき方をどうするか、反対に「現実の戦争の際にはこんなことがあるよね、じゃあこんな要素を入れるか」といったディスカッションは脚本会議のときにしました。

――シナリオを拝見していると補給が十分でない感じですが。

大野木:十分じゃないですね。

本山:そういうポイントがまさにアニメならではの描写なんですね。ゲームではさすがに補給がないというのは描きにくいですから。

近藤:アニメはアニメで描いて、ゲームにして面白いところはゲームでやって頂く、そこが役割分担になっていますし、相互補完になっています。

本山:補給の話は我々の方から「入れてください」とお願いした訳ではなくて、お話を頂いてこちらが食いついた部分ですね。

近藤:ゲームで補給の話をしても面白くないですよね。

本山:地味なんですよ。

大野木:アニメーションでは補給がひとつのネタにできるのでやってみました。

――懲罰部隊という特殊な部隊を描かれるにあたって注意された点はなんでしょうか?

近藤:行動理念ですね。普通ならそういう部隊はどこかへ逃げてしまうと思います。戦うという行動の理念をどうするかというところと、個々人のモチベーションがどうなっているのか。そういったものがクルトというキャラクターを軸に纏まっていく。それがお話のベースです。それと、さすがに全員は描けませんが個々の持っているパーソナリティは普通の作品とは異なるだろうと、それが出せればいいなぁと。ちょっとした仕草であったり、立ち位置であったり。

大野木:過酷な状況下にあって、自分たちが懲罰部隊で名前さえ奪われているという人たちが、国というレベルでものを考える事はできないと思うんですね。でも彼らは戦っている。それは何のためかといえば、名もなき民を助けるためなんです。そういう部分でモチベーションを維持していると気をつけて書いたつもりです。

――アニメーションでは第7小隊も登場するとのことですが。

本山:ゲームでは、ガリア戦役の時間軸の中で“ネームレス”の物語を起承転結をつけて描くということがメインになります。無論その中で、ウェルキンたち第7小隊のメンバーや、『戦場のヴァルキュリア2』のキャラクターたちも登場するような繋がりを持たせた作りになっています。アニメーションでは“ネームレス”と第7小隊とが一つの戦場で出会いますが一緒に肩を並べて戦うという作りにはなっていません。ただ、それだからこそ、今回のOVAがより良く表現できたかなと思っています。ウェルキンたちと一緒に「わー!!」っと戦ったら、我々が望まないテイストのものになってしまいますので。

第7小隊ビジュアル

義勇軍第7小隊も登場!

クルトたちとはどのように絡むのか?